男子バレー・宮浦健人が語るパリオリンピックへの道 「もどかしかった」東京大会、海外リーグで得た自信 (4ページ目)

  • 中西美雁●取材・文 text by Nakanishi Mikari

「メンバーが発表されて、少しホッとしましたね。そこからチームで、『パリ五輪でメダルを持って帰ろう』という目標をあらためて確認しました。

 そしてVNLファイナルラウンドでは、チーム最高の準優勝という結果を手にすることができた。石川選手も言っていたように、決勝の舞台を経験したことで、さらに戦い方が"わかった"と思います。チームスポーツですから、『自分が自分が』ということではなく、自分のために、そしてチームのために、やるべきことに集中してそれを果たすのみです」

 VNL期間中の6月7日には、パリ五輪終了後のシーズンを古巣ジェイテクトでプレーすることが発表された。サントリーサンバーズ大阪に移籍する髙橋藍と共に、2027年シーズンまでの完全なプロリーグ化を目指して新設される「SVリーグ」の目玉になる看板選手のひとりとして、活躍が期待されている。

「本音を言うと、もう少し海外でプレーしたい気持ちもありましたが、日本のリーグが注目を集めていて期待されているのを感じるので、そこに自分も加わることができて嬉しいですね。ただ、とにかくその前にパリ五輪。必ずメダルを獲って帰ってきます」

 自身、チーム、そして日本バレー界の未来のために。宮浦がパリの舞台に挑む。

【プロフィール】
宮浦健人(みやうら・けんと)

1999年2月22日生まれ。熊本県出身、190cm。オポジット。鎮西高から早稲田大学に進学し、インカレ4連覇に貢献。在学中、ジェイテクトSTINGSの内定選手として入団。22年にポーランドのスタル・ニサに移籍し、1シーズンを過ごしたあとフランスのパリ・バレーに移籍。今年6月、ジェイテクトSTINGSへの復帰を発表した。

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著者プロフィール

  • 中西美雁

    中西美雁 (なかにし・みかり)

    名古屋大学大学院法学研究科修了後、フリーの編集ライターに。1997年よりバレーボールの取材活動を開始し、専門誌やスポーツ誌に寄稿。現在はweb Sportiva、バレーボールマガジンなどで執筆活動を行なっている。『バレーボールスピリット』(そしえて)、『バレーボールダイジェスト』(日本スポーツ企画出版)、『球萌え。』(マガジンハウス)、『全日本女子バレーコンプリートガイド』(JTBパブリッシング)などを企画編集。スポルティーバで西田有志の連載を担当

【写真】石川祐希、髙橋藍も歓喜! 笑顔の日本男子バレー代表選手たち

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