石川祐希、新天地ペルージャでの目標「日本人でも世界のトップになれるということを見せたい」 (2ページ目)

  • 柄谷雅紀●取材・文 text by karaya masaki

【ペルージャは"強くあるべきチーム"】

――移籍前に、CL出場権を置き土産にしたかった、という気持ちもあったのでしょうか。

「昨季は4位で終わってしまって、ミラノの力になれませんでした。準決勝で負けた時点で力尽きてしまったので、今季はそうではなく、3位決定戦までしっかり"持つ"ようにトレーニングしてきましたし、『さすがに昨季と同じ成績は嫌だな。最後は勝って終わりたい』と思っていました。

 確かに、『CL出場権を置き土産に』という気持ちもありましたね。ただ、それよりも最後に勝つことのほうが、チームを去るうえでのベストな結果だと思っていたので、そのために戦いました」

――ミラノは、イタリアで最も長いシーズンを過ごしたクラブになりました。取材していても、すごく温かみのあるいいクラブだと感じます。

「本当に温かくてホーム感があり、ファミリーみたいなチームでした。トップのチームに比べると、常に試合会場で練習ができるわけではないことなど、環境の面でストレスになる部分はありましたけどね。それでも、そのなかでやれることをやってきたと思っています」

――ペルージャに移籍するにあたり、意識していることは?

「優勝しか見ていません。リーグもCLも、コッパ・イタリアも、優勝するために今回の選択をしました。トップのチームとはどんなものなのか、といったことも学べるので、さらに成長するきっかけにしたいです」

――チームに対してはどんなイメージがありますか?

「今季とメンバーはほぼ変わらないですし、"強くあるべきチーム"だと思います。昨季はすべてのタイトルを獲っていますから、僕が入ることによって負けたら、単純に僕の評価が下がるでしょう。それくらいシビアな世界だとわかっています」

――日本人選手がセリエAのトップチームからオファーをもらい、そこでプレーすることの意味をどう捉えていますか?

「非常に価値があることだと思います。優勝チームからオファーをいただけたのはうれしいですし、これまで以上に注目も集まるでしょうから」

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