石川祐希が考える、今の日本代表に必要な「チーム力」 10代の新戦力には「先輩に助けてもらえると思うな」 (4ページ目)

  • 柄谷雅紀●取材・文 text by karaya masaki
  • Photo by 日刊スポーツ/アフロ

――日本ラウンドではイラン、セルビア、ブルガリア、フランスと難敵ばかりと戦うことになります。その後もブラジル、アルゼンチン、イタリア、ポーランドといった強敵との対戦が続きます。

「名古屋にはどのチームもフルメンバーで来ない可能性があります。なので、確実に勝ちたい。4戦全勝が日本ラウンドの目標です。世界ランキングを上げることを考えると、自分たちよりも上位のチームに勝たないといけない。

 フランスには去年、世界選手権で惜しいところまでいきました。イタリアにはネーションズリーグで勝つことができた。なので、今季はブラジルに勝ちたいですね。ブラジルに対するイメージがよくないので、それを払拭したいです」

――いよいよ、代表シーズンが開幕。あらためて、どのような心境でしょうか。

「楽しみですし、意外と落ち着いています。それが、いいか悪いかは置いといて、『ちゃんとやれば問題ないだろう』という安心感みたいなものはあります。練習もしっかりといい形でできているので、その成果をネーションズリーグとアジア選手権(8月・イラン)で出したい。

 OQTではパフォーマンスが高くても低くても勝つことが求められます。その準備をしっかりとしたい。まずはネーションズリーグで、目の前の試合でどれだけ勝負できるかということに毎試合トライしていく。覚悟を持って臨みたいと思っています」

(vol.6:石川祐希が感じる男子バレー日本代表の進化 でも「達成感はまったくない」のはなぜか>>)

【プロフィール】

◆石川祐希(いしかわ・ゆうき)

1995年12月11日生まれ、愛知県出身。イタリア・セリエAのミラノ所属。星城高校時代に2年連続で三冠(インターハイ・国体・春高バレー)を達成。2014年、中央大学1年時に日本代表に選出され、同年9月に代表デビューを飾った。大学在学中から短期派遣でセリエAでもプレーし、卒業後の2018-2019シーズンからプロ選手として同リーグで活躍。2021年には日本代表のキャプテンとして東京五輪に出場。29年ぶりの決勝トーナメント出場を果たした。

公式Twitter:@yuki14_official>>

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