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川合俊一会長は今年度のバレー日本代表をどう見たか。女子は新戦力に驚きと期待。男子は安定感が増してミドルも「いい感じ」 (4ページ目)

  • 中西美雁●取材・文 text by Nakanishi Mikari
  • 松永光希●撮影 photo by Matsunaga Koki

――男子はどうですか?

「男子に関しては、ミドルが少しよくなってきた印象です。日本代表はサイドが頑張っているイメージがありますが、世界バレーではミドル勢にブロックが出ていた。山内晶大がクイックを難なく決めたり、いい感じですね」

――ミドルは川合さんが現役時代にプレーしていたポジションでもありますが、やはり気になりますか?

「そういう部分もありますね(笑)。攻撃に関してはサイドがよければなんとかなることもありますが、守りに関してはミドルブロッカーがカギ。なんなら、ミドルブロッカーが全部指示をしてもいいと思います。

 そこも、山内と小野寺太志は守りで指示を出していました。ブロックをしめるだけじゃなく、『ストレートに打たせるからレシーブして』といったように。ミドルが他の選手に指示を出すには、自分でも得点を決めないといけない感じもあるんですけど、彼らの決定率は高かった。ミドルは昨年に比べて成長したと思います」

――Vリーグとしては、西田選手がセリエAから戻ってきたことが大きいですね。

「そうですね。実力はもちろん、人気もある選手なので。先ほども言いましたけど、そういう選手を見に行った人たちは、その他の選手のファンにもなってくれることがある。西田にはそのきっかけになってほしいです」

――西田選手のほか、ジェイテクトSTINGSには日本代表のセッターの関田誠大選手、柳田将洋選手など、オールスターのようなメンバーが集まっています。

「昔の富士フイルムみたいですね。そういうチームもあっていいと思います。逆にそのチームに『何とか勝とう!』という盛り上がりもできるかもしれない。代表もVリーグもどんどん人気を上げていきたいですね」

【プロフィール】
川合俊一(かわい・しゅんいち)

1963年2月3日、新潟県生まれ。身長195cm。中学からバレーボールを始め、ジュニア時代から日本代表チームの一員として国際試合に出場。日本体育大学在学中に、学生として初めて日本代表のレギュラーに選ばれ、ロサンゼルス五輪、ソウル五輪に出場した。富士フイルムでもチームを牽引。現役引退後はビーチバレーボールのプロ選手を経て、スポーツキャスターや解説者、後進の指導のほか、バラエティ番組や会社経営など幅広く活躍。2022年3月、日本バレーボール協会の会長に就任したことが発表された。

【著者プロフィール】
中西美雁(なかにし・みかり)

名古屋大学大学院法学研究科修了後、フリーの編集ライターに。1997年よりバレーボールの取材活動を開始し、専門誌やスポーツ誌に寄稿。現在はweb Sportiva、バレーボールマガジンなどで執筆活動を行なっている。『バレーボールスピリット』(そしえて)、『バレーボールダイジェスト』(日本スポーツ企画出版)、『球萌え。』(マガジンハウス)『全日本女子バレーコンプリートガイド』(JTBパブリッシング)などを企画編集。著書に『エースの翔道』(集英社)など。

【画像】 男子バレー日本代表が躍動!世界選手権2022フォトギャラリー

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