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川合俊一会長は今年度のバレー日本代表をどう見たか。女子は新戦力に驚きと期待。男子は安定感が増してミドルも「いい感じ」 (3ページ目)

  • 中西美雁●取材・文 text by Nakanishi Mikari
  • 松永光希●撮影 photo by Matsunaga Koki

世界選手権で奮闘した男女の日本代表 photo by FIVB世界選手権で奮闘した男女の日本代表 photo by FIVBこの記事に関連する写真を見る―― 一方の女子はいかがですか?

「東京五輪では本当に悔しい思いをしたでしょうが、よく立て直しました。眞鍋監督はデータに基づいた独自の練習のシステムがある。システマチックにチームを強くしていくタイプの指揮官なので、選手が交代してもあまり影響が出ないですよね。

コーチやアナリストが多いですから、お金はちょっとかかりますよ(笑)。それでも結果を出すために必要な資金だと思っています。『これで結果が出なかったらどうしよう』と思うこともありましたが、世界バレーでベスト8。しかも準々決勝は強豪ブラジル相手に負けたとはいえ、あと一歩まで迫りました。もう眞鍋監督に任せてしまって大丈夫でしょう」

――石川選手、古賀紗理那選手、両キャプテンの印象は?

「2人は真面目。現役時代の僕のように、門限を過ぎたあとに寮を抜け出したりもしないでしょうね(笑)。僕が一時期キャプテンをやった時は、いろいろな人に気を遣うようになって"自分"が出せなくなってしまった。2人にはそうならないように頑張ってもらいたいです。自分のプレーが優先で、『ついでにキャプテンをやる』くらいの気持ちでいいかもしれません。選手としてのよさが出なくなると、チームが困っちゃいますから」

――活躍が気になった新戦力、若手について教えてください。

「女子は林琴奈。『こんないい選手、昨年のチームにいたかな?』となりましたよ」

――東京五輪のメンバーには選出されていましたが、ほとんど出場機会はありませんでした。

「そうですよね。これからも攻守での活躍に期待します。他には、本来はアウトサイドヒッターだけど、ミドルブロッカーとして起用された宮部藍梨もブロックがいい。急造でしたから、クイックが遅いのが課題ですけどね。もともとサイドの選手をミドルで使うというのも眞鍋監督の面白いところです。

もうひとり、レフトの井上愛里沙にもびっくりしました。彼女は昨年の五輪メンバーにはいませんでしたよね?」

――はい、選出されていないですね。

「あんなにすごいプレーをする選手が入っていなかったんだ......不思議ですね。そこは監督の好みもありますけどね。東京五輪ではエースの古賀がケガをして何試合か外れましたが、タラレバにはなりますが井上がいたら違っていたかもしれない。隠れた存在がいきなり出てきたという感じです」

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