初書籍が話題の男子バレー西田有志。新天地イタリアでもファンのために「発信を続けていく」 (2ページ目)

  • 中西美雁●文 text by Nakanishi Mikari

――書籍の最初と最後には、西田選手も大ファンの人気漫画『ハイキュー!!』の古舘春一先生のイラストが収録されています。それを見た時はどう思いましたか?

「いやー、本当にうれしかったです。最初のサーブする姿もかっこよく描いていただけましたし、最後は自分の好きなキャラクターとの2ショットも。『こんなことが現実になるんやな』と驚きました。『ハイキュー‼』の登場人物になれた気がしてワクワクしましたね」

――ちなみに、本文はご自分でも読んでみましたか?

「ウェブの連載で掲載していた内容は僕も確認済みですから、両親やチームメイト、清水(邦広)さん、マサさん(柳田将洋)との対談、関田(誠大)さんのところから読みました」

――ご両親による幼い頃からのエピソードもありますが、それに合わせて貴重な写真もたっぷりありますね。

「両親の職場などでも話題になっているみたいですよ。むしろ、うちの親が積極的に話をしてるみたいですけど(笑)。自分の赤ちゃんの頃の写真とかは、ちょっと照れくさいですね。でも、両親や昔から知る人たちがそんな写真を見て『懐かしいね』と連絡をくれたりします」

――所属していたジェイテクトのチームメイトの方たちのコメントや写真もあります。2019-2020シーズンをもって現役を引退したセッターの中根聡太さん(現在は星城高校の教員で男子バレー部の監督)も、現役当時のエピソードやメッセージを寄せていました。

「年齢は大卒でチームに入った中根さんのほうが上でしたけど、同期入団で、内定選手の時に同じ試合でデビューしましたし、『そういえば、デビュー戦の時はこんなんやったなあ』と思い出しました。一緒にプレーした時間は短かったですけど、濃い、いい時間を過ごさせてもらったな、とあらためて思います。

 中根さんは今、僕たちがまったく想像ができない教員、バレー部の監督という立場。コロナ禍で大変な中で、自分のことだけでなくたくさんの生徒さんのことも考えなくてはいけないのは、本当にパワーがいるでしょうね。今回は書籍で中根さんには激励の言葉をもらったので、僕もイタリアから勇気を与えられるように頑張りたいです」

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