18歳の点取り屋、西田有志が
柳田・石川の背中を追って急成長

  • 中西美雁●文 text by Nakanishi Mikari
  • 坂本清●撮影 photo by Sakamoto Kiyoshi

 ジェイテクトSTINGSの"現役高校生Vリーガー"として話題を集めた18歳の西田有志(ゆうじ)が、全日本バレーチームでもオポジット(サーブレシーブをしない攻撃専門のポジション)のレギュラーの座を掴んでいる。

 身長は187センチとバレーボール選手としては小柄ながら、それを補ってあまりあるジャンプ力を生かし、国際大会デビューとなったネーションズリーグで活躍。その勢いのままに、7月28日、29日に行なわれた韓国との親善試合では、2戦合計で37得点を挙げてチームを2連勝に導いた。

 全日本のスター選手へと成長を遂げる西田に、名を広めるきっかけになった黒鷲旗全日本男女選抜大会や、初めての海外チームとの対戦、さらに、憧れの選手である石川祐希柳田将洋の印象を聞いた。

全日本で18歳らしからぬ存在感を見せる西田全日本で18歳らしからぬ存在感を見せる西田――Vリーグ期間中は苦しい試合も多かったですが、黒鷲旗では準優勝したチームで活躍し、最優秀新人賞(若鷲賞)と敢闘賞をダブル受賞しました。

「リーグではJT(サンダーズ)さんやFC東京さんに負けていたので、リベンジができてよかったです。リーグが終わった後に一度チームを離れ、全日本の合宿に参加して高さと速さのあるバレーを経験できたことが、黒鷲旗でも生かせたと思います。決勝でパナソニック(パンサーズ)さんには負けてしまいましたが、準優勝でもうれしかったです」

――その決勝の3週間後に始まったネーションズリーグには、どんな気持ちで臨みましたか?

「ネーションズリーグ初戦のオーストラリアとの試合は、レギュラーを取るつもりでプレーしました。その前に練習試合で戦ったオランダ戦とは雰囲気が違いましたが、そこで『海外のチーム相手にもやれる』という手応えを得ることができました。大会中に、ジャンプサーブをコースに打ち分ける感覚を掴むことができたのも収穫です」

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