意識に変化。石川祐希が語るイタリアでのプロの道を選んだワケ (2ページ目)

  • 中西美雁●文 text by Nakanishi Mikari
  • 坂本清●撮影 photo by Sakamoto Kiyoshi

――ラティーナで2年間チームメイトだった、同じポジションのガブリエル・マルオッティ(イタリア)もシエナに移籍することになりましたね。

「正式に移籍が発表されたのは彼のほうが早かったんですが、僕のほうが先に決まっていたんですよ(笑)。経緯はともかく、ポジション争いで負けないように自分のベストを尽くすだけです。マルオッティ以外にも、レフトにはシエナでプレーしている選手が2人います。彼らがどんなタイプの選手なのかはわからないですし、全日本の試合があるので合流が遅れますけど、そこでの経験をシエナで活かしたいです」

――心配されたコンディションはいかがでしょうか?

「ネーションズリーグを休ませていただいて、その間にしっかり体を作ることができましたから、コンディションはすごくいいです。(状態がよかったときと比べて)プレーの感覚は7、8割くらい戻ってきたと思います」

――ネーションズリーグを外から見て、全日本の印象はどうでしたか?

「福澤(達哉)さんや西田(有志)が入って、全日本が目標とする『速い攻撃』が形になっていたと思います。福澤さんはパイプ(前衛のセンターがおとりになり、後ろの真ん中から速いバックアタックを打つ攻撃)も速いですし、西田も速いトスが打てて、サイドアウト(相手サーブから始まるプレーで得点を取ること)では勢いよく決められる。彼が加わって攻撃のバリエーションが増えたんじゃないかと」

――西田選手は現在18歳ですが、同時期の自分と比べてどうですか? 石川選手も18歳のときに初めて全日本シニアに選ばれましたが。

「体つきは僕が18歳のときより大きいですし、スパイクのスピードも間違いなく西田のほうが速い。身長は高くないですけど、それを跳躍力でカバーできています。勝負どころでの決定力は......僕も負けていなかったかな(笑)」

――西田選手は、4月にインタビューした際に「石川さんや柳田(将洋)さんみたいな影響力のある選手になりたい」と言っていました。そういった話をすることは?

「コミュニケーションは取っていますが、そういう話題はまだ(笑)。僕も7月9日にチームに合流したばかりですしね」

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