2017.09.04

中田監督も迷う。グラチャンで
全日本女子の正セッターは誰なのか

  • 中西美雁●文 text by Nakanishi Mikari
  • 坂本清●撮影 photo by Sakamoto Kiyoshi

 バレーボール全日本女子は、9月5日から東京で開幕するグランドチャンピオンズカップ(グラチャンバレー)に出場する。しかし、1日に発表された14名の登録メンバーには、”ポスト・木村沙織”の筆頭と目される古賀紗理那(21歳)の名前がなかった。その決断について、中田久美監督は「最後まで悩みました」と明かした。

「(古賀の故障は)ヒザなのですが、靭帯とかそういうことではなく炎症。コンディションは通常の半分以下だろうと判断して、今回は本当に残念だけど外そうと。もちろん、古賀がいないことによる戦力ダウンは否めませんが、そこは、今いる選手でやるしかありません」

アジア選手権の優勝に大きく貢献した、セッターの冨永こよみ 今年の5月に始動した中田ジャパンは、7月のワールドグランプリで、12連敗中だった前年覇者のブラジルや強豪ロシアを破り、12チーム中5位に入った。続く8月のアジア選手権では10年ぶりに優勝を果たすなど好調なスタートを切ったが、その大会期間中に古賀からコンディションの不安を伝えられたという。

 アジア選手権が行なわれたフィリピン・マニラから帰国した際、空港での囲み取材で中田監督に「(タイとの)決勝は2セットを取られてからの大逆転でしたが、古賀選手を使わなかったのは、コンディションの問題でしょうか」と聞くと、中田監督は表情を曇らせ、「そう……ですね」と言葉少なだった。グラチャンバレーまでの準備期間が短いこともあったが、古賀の将来も考えた上での苦渋の決断だったのだろう。