ビーチバレー、坂口佳穂&藤井桜子が「ペア解散」の試合で見せた輝き (2ページ目)

  • 小崎仁久●取材・文 text&photo by Kosaki Yoshihisa

 そして、神奈川県代表の小久保莉菜メリー(20歳)&若井衣有(20歳)ペアと対戦した決勝トーナメント1回戦も、予選リーグの勢いを維持して2-0(21-16、21-8)とストレート勝ちを収めた。

 続く2回戦は、新潟県代表の宮川杏奈(26歳)&沢目繭(23歳)ペアと激突。途中流れを失う場面もあったものの、2-1(21-16、19-21、15-12)と勝利してベスト8入りを決めた。藤井が言う。

「課題である詰めの甘さが出て、危ないところもあったが、勝ち切れたことは大きい」

 迎えた準々決勝。ここを突破すれば悲願の4強入りとなるが、対戦相手は推薦出場組で、しかも第1シードの長谷川暁子(31歳)&二見梓(25歳)ペア。同ペアは今季、ジャパンビーチバレーボールツアーを含めてすでに国内3勝を挙げ、ワールドツアーでもモロッコ・アガディール大会で準優勝の結果を残している強豪だ。

 その大一番、坂口&藤井ペアは、小細工なしに真っ向勝負を挑んだ。

「私たちは挑戦者なので、思い切っていこうと。私たちも攻撃的なペアなので、相手もそうだとリズムをつかみやすい」

 坂口がそう語ったとおり、身長181cmの二見の高さと長谷川のテクニックを生かして強打中心の攻撃を仕掛けてくる相手に対し、坂口のスパイク、藤井のサーブなどそれぞれのよさを存分に発揮して対抗。チームの持ち味である思い切りのいい攻撃でポイントを重ねて、優勝候補に食らいついていった。

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