あの長身バレー選手の息子、202cmの大竹壱青がビッグなデビュー (5ページ目)
"勝負強さ"に課題は残るものの、石川が「意外と動ける」と評価する点は、つなぎのよさで証明した。
これまでのオポジットは、攻撃に意識が集中するあまり、フェイントカバーやディグ(スパイクレシーブ)でボールが上がった後のつなぎが疎かになることも多かった。しかし大竹は、得点率を落としたファイナル4でも、相手コートの奥深くまで2本目を取りにいき、日本の得点につなげる場面があった。この献身性は大いに買いたい。
まだ荒削りながら、大器の片鱗を見せた大竹。父のかつての"戦友"である中垣内監督について、「子供の頃からよく知っていますし、バレーも教わってきました。今、全日本の監督として指導していただいていることは、少し不思議な気持ちもありますが、すごく嬉しいですね」と語ると同時に、「同じポジションだったこともあって、いろいろアドバイスをもらっています。それをしっかり吸収して、いいオポジットになろうと思います」と成長を誓った。
異例の途中合流となった中垣内監督にとっても、自然体で受け入れてくれた大竹の存在は大きな支えになっただろう。あとは、中垣内監督が現役時代に最大の売りとしていた"勝負強さ"を受け継げるかどうか。7月12日にオーストラリアで開幕する世界選手権アジア最終予選では、"動ける202cmアタッカー"が成長した姿を見せてくれることを期待したい。
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