木村沙織、笑顔で終えた現役最後の日。「絶対泣かないと決めていた」 (5ページ目)
試合開始前には、母校・下北沢成徳の後輩たちが、2階席から「さおり―!」という大声援を送り、気づいた木村が手を振って応えるシーンもみられた。
「成徳のみんなが客席に来てくれたのが目に入り、いつも以上の大きな声で名前を呼んでくれたのが嬉しくて、『絶対に勝ちたい』と思ったのですが......」と、苦笑いした木村。涙を見せなかったことについては、「リオ(迫田さおり)やスタッフが涙ぐんでいるのを見て、つられてウルっときたんですけど、意地でも泣かないぞと決めていたので」
高校生で全日本に初選出されて以来、30歳になる今年まで、大きなケガもなく毎年招集され続けた「ミラクルサオリン」。日本に奇跡をもたらしてきたエースは、最後まで笑顔だった。
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