錦織圭の「ロウソクの火」は20歳・坂本怜に受け継がれていく「ほかの選手に負けるよりよかった」 (4ページ目)
【ほかの選手に負けるよりよかった】
試合後のコート上では、坂本の勝者インタビューに続き、錦織の功績を称えるセレモニーが行なわれた。
「最後の試合で緊張もありましたが、怜に負けたのは、ほかの選手に負けるよりよかったと思います」
錦織のその言葉を、坂本は溶けそうな笑顔で聞いた。
試合から1時間半ほど経ったあとの会見の席。
「錦織圭の四大大会最後の対戦相手」となった坂本は、「悪くない響きですね!」と顔を輝かせると、真摯な口調でこう続けた。
「そこだけじゃなく、僕が圭君と並べるような名前になっていきたいなと思います」
錦織の内に灯るロウソクの火は、消えたのではない。坂本が手にするトーチへと燃え移り、彼を突き動かしていくはずだ。
著者プロフィール
内田 暁 (うちだ・あかつき)
編集プロダクション勤務を経てフリーランスに。2008年頃からテニスを追いはじめ、年の半分ほどは海外取材。著書に『錦織圭 リターンゲーム』(学研プラス)、『勝てる脳、負ける脳』(集英社)など。
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