大坂なおみ、会見拒否は逆効果か。集中力と精神の強さがよりプレーに必要とされている (2ページ目)
また、ミスを35本犯すものの、39本のウィナーを打ち込んだ大坂は、最近磨きをかけているリターンからの強打で攻勢に出ようとした。ティグにプレッシャーを常にかけ続けた姿勢が功を奏した。
今回は、初めてウィム・フィセッテコーチと臨むローランギャロスとなったが、名コーチと一緒だからといって、大坂が苦手としているクレーの克服は一朝一夕とはいかない。
「彼女(大坂)のクレーでの動きは、大きな問題ではない」と指摘するフィセッテコーチは、今の大坂には、クレーでの多くの成功体験が必要で、そこから多くの自信を得るべきだと考えている。
「(クレーで)彼女は多くの試合をこなす必要があるし、試合の中や自分のゲームプランの中で、自信を得る必要があります。これら(クレーなど)のサーフェスでの成功体験が少ないと、すぐに疑念が生じやすくなる。
もし、なおみがハードコートでプレーしていて、フォアハンドのウィナーを狙いに行って、ミスしたら、"OK、次はうまくいくわ"と言うことができるだろう。でも、クレーだと、"もっと余裕をもって打つべきだった"と、自分の中に疑念が生まれるのです。だからこそ、(クレーで)多く試合でプレーして、できれば成功体験を積んでほしい。一方でまた、敗戦からも学ぶことになる。もし、今年うまくいかなくても、たぶん来年は(クレーで)いいプレーができるでしょう」
これまで全仏オープンで大坂の最高成績は3回戦だが、今回は自己ベストを更新できるのか。球足が遅くなり、試合時間が長くなるレッドクレーでの試合では、心技体すべてにおいて忍耐強くプレーしなければ、勝利をたぐり寄せることはできない。
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