大坂なおみが成し遂げた3人目の偉業。レジェンド選手たちに並んだ勝負強さ

  • 神 仁司●文 text by Ko Hitoshi
  • photo by AAP/AFLO

 女子シングルスの優勝トロフィーを抱えながらロッド・レーバー・アリーナを後にした大坂なおみ。センターコートから続く通路の先で待ち構えていたウィム・フィセッテコーチ、茂木奈津子トレーナー、中村豊トレーナーを見つけると、一瞬で子どものような満面の笑顔に変わった。思わず小走りになり、トロフィーのふたを床に落としてしまうほどの喜びようだった。

決勝翌日に行なわれたフォトセッションにドレスで登場した大坂なおみ決勝翌日に行なわれたフォトセッションにドレスで登場した大坂なおみ オーストラリアンオープン(全豪オープン)女子シングルス決勝で、大坂(WTAランキング3位、2月8日づけ/以下同)は、ジェニファー・ブレイディ(24位、アメリカ)を6-4、6-3で破り、2年ぶり2度目の優勝を果たした。

 ブレイディは、オーストラリア入国者全員に課された新型コロナウィルス対策の検疫14日間で、完全隔離となった72名中の1人だった。

 この困難な状況を乗り越え、25歳で自身初のグランドスラム決勝進出を果たしたが、全豪オープンで2回目、グランドスラムでは通算4回目の決勝進出となる23歳の大坂に、経験の差を見せつけられる形になった。

 決勝までに、サービスエースを大坂は44本、ブレイディは32本。サービスゲームの獲得率は、大坂が86.7%、ブレイディが85.5%。サーブの最高時速は、大坂が時速196km、ブレイディが時速191km。ともにビッグサーブを軸にゲームを展開できる強さがあるが、今の大坂には、サーブだけに頼らず勝てる多様性がある。

 決勝では、互いにファーストサーブの確率がよくなかったが、「(リターンは)プレースメントがとても大切で、いかに安定性を保って返すかも大切」と語る大坂のリターン返球率は71%と安定していた。第1セットでは第4ゲーム、第2セットでは第2ゲームで、大坂が先にブレークに成功。両セットともにゲームカウントで常に先行しながら、ブレイディにプレッシャーをかけることができた。

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