大坂なおみが手にした「もうひとつの武器」。データが示す明らかな向上 (3ページ目)
さらに、大坂のリターンショットが上達することによって、彼女のゲームレベルが引き上げられることをフィセッテコーチは期待している。
「リターンを向上させるにあたって、フォアハンドリターンと、通常のフォアハンドストロークは異なるショットであることを認識しなくてはいけない。バックハンドもしかりです。だから、(オフシーズンに)リターンのためのトレーニングが必要でした。もう一つ技術的にレベルアップするためには、とにかく量をこなすことです。(リターンを)繰り返し練習して、正しいリズムを身につけて、自信を得ることです。
だから私たちは、なおみと多くの時間を過ごしました。なおみと私は、リターンをよくするために前向きに取り組みました。彼女のゲームを向上させるための、最も大切な部分なのです。この取り組みがうまくいけば、さらなる成功を収めるチャンスが広がります」
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準決勝で大坂は、第10シードのセリーナ・ウィリアムズ(11位、アメリカ)と対戦する。2人はともに女子テニス界屈指のビッグサーバーだが、対戦成績は大坂の2勝1敗。グランドスラムでは、2018年USオープン決勝で大坂が勝ってグランドスラム初タイトルを獲得している。
「彼女(大坂)はとても強い選手だと思うわ。いいサーブを持っているし、リターンもすばらしい。フォアバック両サイドが強い。ただ、私が思うのは、準決勝の対戦相手が誰であろうと関係ない。次のラウンド(決勝)を目指そうとするだけよ。面白い試合になるでしょう」
こう語るセリーナは、39歳とは思えないスピードとパワーを発揮して勝ち上がり、女子史上最多1位タイとなるグランドスラム優勝24回という大記録に挑む。
大坂もセリーナも全豪オープンの歴代チャンピオンであり、決勝にも相当するような大一番になる。大坂がフィセッテコーチと取り組んできたリターンの向上が、勝利のカギとなりそうだ。
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