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大坂なおみに足りなかったもの。
18年全豪で大きなイメージ変化があった (4ページ目)

  • 神 仁司●文・撮影 text&photo by Ko Hitoshi

「サーシャ(バインコーチの愛称)は、ツアーにとても長い間にわたって関わってきた人ですし、彼の性格が私に合っていると感じました。いい関係が築けているし、いいアドバイスももらえています。今は、より集中できています」

 こう語った大坂は、もともとミスが多いうえネガティブになりがちで、負のスパイラルに陥ると、なかなか立て直すことができないタイプだった。

 だが、この大会での大坂は、それまでのイメージを覆し明らかに笑顔が増えていた。練習時に、ヒッティングパートナーも務めるバインコーチに向けて笑顔を向けたり、お茶目な行動をしておどけたりした。

 さらに、試合中にも大坂の笑顔は見られ、自分のミスに対して時には笑顔をつくって、次のポイントへ気持ちとプレーを切り替え、ミスの回数を減少させプレーの安定感向上にもつなげた。

 そして、大坂はグランドスラム3回戦を、6度目の正直で初めて突破した。

 続く4回戦では、当時世界1位のシモナ・ハレプ(ルーマニア)に当たりストレートで敗れ、自身初のグランドスラムベスト8進出は実現しなかった。

 それでも試合中は荒れることなく、大坂は落ち着いていた。

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