「イライラがあった」大坂なおみ、2年前の全米初戦がフラッシュバック (2ページ目)

  • 神 仁司●文・写真 text&photo by Ko Hitoshi

「ここ(ニューヨーク)で、ケルバーと試合をした2年前を思い出しました。彼女は、ディフェンディングチャンピオンでした。私とプレーをしていたケルバーが、どれほどストレスを抱えていたか、手にとるようにわかりました」

 2年前のことがフラッシュバックした大坂は、ディフェンディングチャンピオンである自分が敗れる姿をファンに見せる事態だけは避けたいと懸命に戦った。

「心穏やかにプレーをしたかったけど、今日(1回戦)はできませんでした。でも、自分の能力にはとても自信があります」

 本来の実力を発揮することができれば、地力に勝るのはもちろん大坂であり、ケルバーの二の舞を演じてしまうことはなかった。

 2回戦で大坂は、マグダ・リネッテ(53位・ポーランド)と対戦する。2人の対戦成績は、1勝1敗で、今年のオーストラリアンオープン1回戦では、大坂がわずか58分でストレート勝ちを収めている。ただ、リネッテは、全米前週のWTAブロンクス大会(ニューヨーク・アメリカ)で、予選から勝ち上がってツアー初優勝を成し遂げており、調子を上げてきているため油断は禁物だ。

 大坂は、左ひざにサポーターをしてのプレーだったが、幸い1回戦でのプレーに影響はなかった。ディフェンディングチャンピオンとしての第一関門突破を好材料にしながら、大坂は全米2連覇に向けてテニスのクオリティーをさらに上げていきたいところだ。

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