フェデラーに敗れたが、錦織圭の
メンタルとテニスは安定してきている (3ページ目)
ウインブルドンで最高の選手と言われるフェデラーの牙城を崩すことはできなかった。グラスでの経験の差があったのは事実だが、錦織にもチャンスがなかったわけでない。ただ、大事な場面での数少ないチャンスを確実にモノにすることができなかった。
今回のウインブルドンで、グラスでの苦手意識を克服していいプレーができたことは錦織にとって収穫のひとつだったはず。どのサーフェスでもいいプレーができることは一流トッププレーヤーの条件のひとつだが、錦織はそれをやり遂げたと言える。
「芝で昨年に続きいいプレーができた。昨年よりもどの試合もよかった。たぶん安定して芝でもできる」
また、昨年のウインブルドン以来、グランドスラムでは5大会連続のベスト8で、ハード、クレー、グラス、それぞれ異なるコートサーフェスで安定した好成績を残したことなる。グランドスラム通算では12回目のグランドスラムベスト8となり、トップ10プレーヤーとしてその地位に恥じない結果を残し続けている。
「我ながらそこは評価できるかな。もちろん欲を言えば、もうちょっと上に行きたいですけど。ここまで安定して結果が出ているのは、珍しいことでもあるので、メンタルやテニスの安定を感じます」
また、この錦織のグランドスラムでの安定した好成績は、年間成績上位8人が出場できるツアー最終戦・ATPファイナルズ5回目の出場への好材料にもなっている。ウインブルドン後に、ツアー最終戦の出場権を争う"Race to London"で、錦織は360ポイントを加算して2070点になり7位から6位に上がる予定だ。
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