テニス日本代表の世代交代。岩渕ジャパンは選手層の厚さでデ杯完勝 (3ページ目)

  • 神 仁司●文・撮影 text&photo by Ko Hitoshi

 今後、錦織が今年12月に29歳になるのをはじめ、ベテラン勢の年齢が上がるなか、日本代表で即戦力となる若手の育成も引き続き急務となる。今回は20歳の綿貫陽介(276位)が日本代表に初めて名を連ねたが、岩渕監督は、それでも十分ではないと気を引き締める。

「危機感を持って取り組まないといけない部分です。陽介の同年代、その下の世代をもっと引き上げるような手助けをしないといけない。今回の中心選手の太郎(25歳)と西岡(22歳)は、まだ年齢的に何年もいけると思いますけど、下からの押し上げがあって、うかうかしていられない感じをいかに出せるかというのも大事です」

 実は今回のWG残留は、これまでと意味合いが異なる。2019年より、デビスカップが新フォーマットになるからだ。

 近年、選手がツアーでの個人戦と、デビスカップの代表戦を両立することで過密スケジュールとなり、とくにトップ選手ほど負担が大きくなっていた。結果的にトップ選手の欠場が増えていたため、国際テニス連盟(ITF)は、1900年から続くデビスカップを変革するという大英断を下した。

 新フォーマットでは、まず2月に24カ国によるホーム&アウェー方式でファイナル予選が行なわれる。そして、勝利した12カ国が11月のデビスカップ・ファイナルに進出する。このファイナルは、前年ベスト4の国とワイルドカード(2カ国)を含めた18カ国で争われ、11月下旬に、1都市1週間で集中開催される。試合形式は、すべて3セットマッチ(タイブレーク採用)で行なわれる予定だ。

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