2018.07.07

1球ずつボールをもらう錦織圭、
ファーストサーブがビュンビュン入る

  • 神 仁司●文・撮影 text&photo by Ko Hitoshi

 トミックは随所にいいプレーを見せるものの、集中力にムラがあり、錦織がトミックのメンタルにつけ込むチャンスは多くあった。時間が経つにつれてトミックのプレーに、いいボールを打つ場面と、イージーなミスをする場面が混在するようになる。第4セットはお互いサービスキープが続いたが、第12ゲームを錦織がブレークして勝負を決めた。

 結局、24本のサービスエースを打ち込んだ錦織。ビッグサーバーではないので、この数字はかなり多い方になるが、サービスエースの要因を次のように振り返った。

「彼が(リターンポジションに)結構早く動いて、(コースを)読んでくるタイプなので。普通の選手だったら、もうちょっとエースが少ないと思います。グラスでは、スピードも大切ですけど、(サービスボックスの)コーナーに入れるだけでエースになってくれる。コースがかなり重要で意識していました」

 トミックは、1年前のウインブルドンで初戦敗退後、「試合中に、テニスに少し飽きてしまった」と発言して問題になり、ラケットメーカーとの契約を打ち切られたという過去を持っており、才能がありながらも、なかなかトップ選手になれずにいる。

 これは、3回戦で対戦することが決まった第15シードのニック・キリオス(18位、オーストラリア)にも当てはまることで、失言の多い彼もまた本当のトップになれない状態だ。