スリムになった大坂なおみ、シード選手に快勝して「6度目の正直」へ (2ページ目)

  • 神 仁司●文・写真 text & photo by Ko Hitoshi

 大坂の2回戦での最速サーブは時速189km。ベスニナがサービスリターンのうまい選手であるため、サービスエースは8本にとどまったが、ファーストサーブでのポイント獲得率は82%と高く、サーブの安定感が光った。

 さらに、手堅いグランドストロークを打つベスニナが、一次攻撃で大坂をサイドに振っても、大坂がきっちりとディフェンスをして深く返球し、ラリーを続けることによって、好機をうかがいながら反撃に転じることができた。

 そのため、堅実なテニスが持ち味で本来ミスの少ないベスニナが26本のミスを強いられる一方、大坂はベスニナより少ない22本のミスにとどめた。

 大坂のコートカバーリングがよくなったのは、彼女の体がよりフィットしたからだ。昨年、オフシーズンの12月に、1日約4時間のフィットネストレーニングを行なって、体重を7kgも減少させた。体つきがシャープになり、それに伴いコート上での動きが向上した。

 また、大坂は今季からツアーコーチを、デビッド・テイラーからサーシャ・バジンに変更した。

「自分のテニスの方向性はよかったと感じていたけれど、何かを変える必要があると思って決断しました」

 新しいパートナーとタッグを組んだ大坂は、バジンコーチを選んだ理由を次のように語る。

「サーシャは、ツアーにとても長い間にわたって関わってきた人ですし、彼の性格が私に合っていると感じました。いい関係が築けているし、いいアドバイスももらえています。だから、自分自身により集中できて、とてもいいです」

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