2017.06.06

傷だらけのケイvs世界一のマリー。
正念場となる錦織の全仏準々決勝

  • 神 仁司●文・写真 text & photo by Ko Hitoshi


 結局、ベルダスコはセカンドサーブでのポイント獲得率が37%にとどまり、ミスを43本も犯した。錦織はファーストサーブの確率こそ52%といまひとつだったが、ファーストサーブでのポイント獲得率は第1セット46%、第2セット59%、第3セット69%、第4セット88%。セットを重ねるごとに上がっていき、試合が進むにつれてベルダスコは、錦織からのプレッシャーを受け、自分のテニスを徐々に見失っていった。

 ただし、錦織にも46本ものミスがあり、次戦では必ず修正しなければならない。

 準々決勝では、昨年の全仏準優勝者で第1シードのアンディ・マリー(1位、イギリス)と対峙する。対戦成績は錦織の2勝8敗だが、昨年のUS(全米)オープン準々決勝では、劇的なフルセットの末、錦織がグランドスラムでマリーからの初勝利を挙げた。にもかかわらず、ベルダスコ戦の錦織は「自分の記憶が悪くて、(USオープンで)僕は勝ったの、負けたの? ごめんなさい。本当によく覚えていないんです」と"錦織ワールド"を笑いながら披露した。

 もちろん、マリーの方はニューヨークで負けたことを覚えていて、「圭にはUSオープンでは負けているからね。彼はクレーで明らかにいいプレーをする。両サイド(のストロークが)ともに危険で、動きがよくて速い」と警戒感を強める。

 今季不調のマリーはこの全仏で1、2回戦こそ1セットずつ失ったものの、3、4回戦はストレートで勝利を収め、7度目のベスト8に進出した。