錦織圭、ついにフェデラーと4大大会で初対決。どちらにとっても試金石 (3ページ目)

  • 神 仁司●文・写真 text & photo by Ko Hitoshi

「僕は、圭のゲームのすごいファンなんだ。彼はベストバックハンドを打つひとり。圭が打ち込むダウンザラインやクロスへのショットはほれぼれするね。(相手の)セカンドサーブに対するリターンも素晴らしい。フットワークは速いし、強いメンタルもある。圭がゾーンに入ってリズムをつかんだら、彼を止めるのは至難の業だ。だから難しい試合になることはわかっている」

 一方、錦織はジュニア時代から一番対戦したい選手にフェデラーを挙げ、今も尊敬するフェデラーとの試合からはテニスの楽しさを見出している。2015年ワールドツアーファイナルズで対戦した時にはフルセットで敗れたものの、この試合をきっかけに錦織がいいフィーリングを取り戻したこともあった。

「純粋に楽しみですし、もちろん勝たないといけないので、タフな相手にはなります。思い切ってプレーしたいですね。フェデラーもケガから復帰したばかりなので、まだ(プレーの調子に)ばらつきもあると思うので、しっかり集中してプレーできればと思う。他の選手よりもすごくプレーが速いので、それだけは気をつけながらプレーしたい」

 錦織にとっても、フェデラーにとっても、いま持つ力を試すのには申し分のない相手だろう。

「(圭との4回戦は)自分にとって大きなテストになると認識している。圭に対して、サーブなどの調子を上げられたらいい。いずれにせよ、本当に楽しみな試合だ」

 グランドスラムの中では、全豪テニスで一番安定した成績を残している錦織。悲願の4大メジャー初優勝を目指す彼にとっては、間違いなくフェデラーとの4回戦は第一関門となる。

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