検索

「五郎丸ポーズ」の大ブームに戸惑った2015年 心がラクになったキッカケは「イチローさんのルーティン」 (2ページ目)

  • 齋藤龍太郎●取材・文 text by Ryutaro Saito

【最初は誰しも真似から入る】

 ラグビーが日本中を席巻した2015年の新語・流行語大賞は、事前にノミネートされていた「五郎丸ポーズ」が年間大賞に内定していたという。

「主催者から『大賞に決まったから授賞式に出席してほしい』と声がかかったのですが、出席しないと大賞にはならないということでした。ですが、やはり『ひとりで成し遂げたわけじゃない』という思いが強かったですし、そもそもトップリーグのシーズン真っ最中だったので『行けません』と返事をしました(最終的には別の候補が年間大賞となる)。

 また、ワールドラグビーからも『表彰式に来てくれ』と声がかかりました。もちろんうれしかったのですが、やはりチーム(ヤマハ発動機ジュビロ)ファーストと考えていたので、公式戦出場を優先しました」

 日本代表がラグビーワールドカップでの戦いを終えてから、わずか1カ月。トップリーグ開幕というタイトなスケジュールも影響し、五郎丸は12月の新語・流行語大賞の授賞式に出席できなかった。それは紛れもない事実だが「あくまでも全員でつかみ取った3勝である」という五郎丸の信念が揺るがなかったことも、また事実である。

 ラグビーは15人対15人で行なわれる極めて高度なチームスポーツだ。自分ひとりだけがまるで「ラグビーのアイコン」のように扱われてしまうのは、長年ラグビーとともに生きてきた五郎丸の価値観とは相容れないものだった。

「ただ、『野球といえば誰をイメージするか』と考えた時にイチローさんが浮かぶように、イチローさんの動作がよく真似をされていましたよね。それを思い出して『ああ、最初は誰しも真似から入るよな』と考えるようになったんです。

 であれば、『自分を切り口にしてラグビーの本質的な部分を伝えていくことができれば、もっともっとラグビーのよさが広がっていくんじゃないか』という発想の転換ができたんです。それからは気持ちが一気に和らぎました」

2 / 4

  • Googleで優先するソースとして追加

Googleの「優先ソース」について

キーワード

このページのトップに戻る