ラグビー日本代表の未来を託したいU20世代 名将エディーが大学で見つけた早稲田・帝京・明治・慶應の4人 (3ページ目)
【大学デビュー戦でいきなりハットトリック】
そして最後に紹介するのは、慶應義塾大学1年のFB小野澤謙真(おのざわ・けんしん)。日本代表の名WTBである父・宏時氏を持つ19歳だ。
小学校時代は横浜F・マリノスのスクール、中学から父の母校・静岡聖光学院に進学後も清水エスパルスSSジュニアユースでプレーするほどサッカーにものめり込んだ。高校からラグビーに専念すると早々に頭角を現して花園にも2度出場し、高校日本代表としてイタリア遠征も経験。そして今年5月には大学デビューとなった春季大会で、いきなりハットトリックも達成した。
その活躍を見ていたジョーンズHCは、すぐさま菅平合宿に招集。日本代表やプロ選手との練習は、19歳の小野澤にとって大きな財産となったことだろう。「ランでは自分の強みを発揮できたが、プロ選手とプレーすることで何をやるべきかが明確になった」と語る。
2027年ラグビーワールドカップに向けてスタートを切った新生エディージャパンは、大学生に対して広く扉を開いている。今年の春から夏にかけては、早稲田大学主将のHO佐藤健次、帝京大学主将のFL/LO青木恵斗、帝京大学4年のLO本橋拓馬、明治大学3年のFL利川桐生、早稲田大学3年のCTB福島秀法、京都産業大学2年のSH村田大和が日本代表活動を経験した。
ジョーンズHCは「大学に戻っても高いスタンダードでトレーニングを続け、大学ラグビーのレベルを引き上げてほしい」と、さらなる成長に大きな期待を寄せている。その言葉に奮起した彼らが今シーズン、大学ラグビーでどんな活躍を見せてくれるのか楽しみだ。
著者プロフィール
斉藤健仁 (さいとう・けんじ)
スポーツライター。 1975年4月27日生まれ、千葉県柏市育ち。2000年からラグビーとサッカーを中心に取材・執筆。ラグビーW杯は2003年から5回連続取材中。主な著書に『ラグビー『観戦力』が高まる』『世界のサッカーエンブレム完全解読ブック』など多数。
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