日本代表「超速ラグビー」のカギを握る司令塔・松田力也が語る「チームをリードしていきたい」 (2ページ目)

  • 斉藤健仁●取材・文 text by Saito Kenji

【松田が考える「超速ラグビー」とは?】

 強豪ワイルドナイツの10番を背負い、2シーズン連続してリーグワンのプレーオフ決勝までチームを導いた松田は日本人SOのトップランナーだ。今シーズンの決勝では元オールブラックスのSOリッチー・モウンガと対決してブレイブルーパス東芝に20-24と敗れたものの、「80分を通してみた時、(モウンガに)パフォーマンスでは負けていなかったと思います」と強気に振り返るほど、司令塔としての自負もある。

 前回のエディージャパンが活動した期間(2012年4月〜2015年11月)、松田は当時学生(伏見工高→帝京大)だったこともあり、代表に招集されることはなかった(松田の代表初キャップは2016年6月のカナダ代表戦)。今回、6月6日より宮崎で行なわれている日本代表合宿が、ジョーンズHCから初めての直接指導となる。

「(以前の日本代表とは)ボールのもらい方や運び方も違い、新しい刺激があるので楽しく練習できています。エディーさんはラグビーに対する情熱もそうですし、一番ラグビーのことを考えていて、やる気を出させてくれるようなミーティングをしてくれます。

 エディーさん(のエピソード)は怖い話しか聞いたことがなかったですが、具体的にいろいろ明確にしてくれるし、気持ちを前向きにしてくれます。でも(いつ雷が落ちてくるかは)常に気を張っていますけど(苦笑)」

 ジョーンズHCは就任直後から「日本代表ではほかの国がしないラグビーをしたい」「超速ラグビー」という目標を掲げており、松田も今回の合宿で初めてその薫陶を受けている。

 松田が考える「超速ラグビー」とは?

「どんな局面でも早く(立つべきポジションに)セットして、速くアタックする。今までより頭を速く使わないといけないし、判断も速くしないといけない。自分は10番として経験もあるし、いろんなラグビーを知っている分、引き出しもあるので、判断力や声がけなどの部分でも一歩先に立って、チームをリードしていきたい」

2 / 4

厳選ピックアップ

キーワード

このページのトップに戻る