2020.12.05

明大FW箸本は大学ラグビー界の超逸材。「打倒・早稲田」へ大一番に臨む

  • 斉藤健仁●取材・文・撮影 text & photo by Saito Kenji

「近い将来、桜のジャージーを担うだろう」

 近年の大学ラグビー界において、関係者がこぞって期待している選手がいる。身長188cm体重107kgの見事な体躯を誇る、明治大のNo.8(ナンバーエイト)箸本龍雅(はしもと・りゅうが/4年)だ。

今年の明治大を束ねるキャプテンの箸本龍雅 一昨年度は2年生ながら、明治大22年ぶりの大学選手権優勝に大きく貢献。昨年度は決勝戦で敗れたが、今年度はキャプテンに就任して王座奪還に燃えている。

 新型コロナウイルスの感染拡大により、関東大学ラグビー対抗戦は例年より1カ月遅れて10月4日に開幕。昨年度に全勝優勝した明治大は連覇に向けてスタートを切ったものの、11月1日の慶應義塾大戦で黒星を喫してしまう。

 しかし、帝京大や筑波大などに勝利し、最終戦を前に5勝1敗。そして12月6日、6戦全勝のライバル早稲田大との「早明戦」に臨む。明治大にとっては、昨年度の大学選手権決勝で敗れた相手へのリベンジであり、この試合に勝利すれば対抗戦の連覇も決まる。

 紫紺のジャージーのスキッパーを託された箸本は、開幕前から「大学選手権で早稲田と対戦して優勝したい!」と語気を強めて意気込んでいた。昨年の悔しい瞬間を忘れないように、携帯電話の待ち受け画面を「早稲田大学が優勝して喜んでいる写真」に設定したほどである。

 今年度の明治大は、昨年度の反省を踏まえて「先を見すぎないで、ひとつひとつ」の意味を込めて、スローガンを「One by One」と定めた。箸本は大一番の早明戦を前に「チームの勝ち負けも大事ですが、局面、局面の1対1では絶対に負けたくない」と、スローガンを心に宿して臨む。

 来年の1月11日に国立競技場で行なわれる大学選手権の決勝までは、多くて5試合負けられない試合が続く。箸本は自分たちの代で再び大学王者になるために「一番大事なのは準備。大学選手権はどれだけ準備したかの勝負なので、やり過ぎたというくらい準備したい」と語った。