ラグビー・スタンドオフ戦国時代。次のW杯で日本の司令塔は誰だ? (3ページ目)

  • 斉藤健仁●取材・文・撮影 text & photo by Saito Kenji


 2019年ワールドカップは先発として10番を背負うことはできなかったが、2023年に向けて松田はこう意気込む。

「(田村)優さんとの差は、ゲームコントロールの部分。もっと10番としてプレーして経験値を上げていかなければならない。(2023年は)10番を着て、日本代表を勝たせられる選手になりたい」

 その言葉どおり、松田は今シーズンのトップリーグで6試合中3試合を10番として出場し、パナソニックの6連勝に大きく貢献した。プレースキックも正確で、身長181cm・体重92kgという体格を生かしてタックルもいとわない。強気なランも大きな武器であり、次の10番に最も近い存在のひとりだ。

 さらにもうひとり、今シーズンのトップリーグで10番として好調だったのが、田村優の弟・熙(ひかる/サントリー)だ。國學院栃木→明治大と兄と同じルートで東芝に入り、そのプレーはルーキー時代から光っていた。

 だが、プロ2年目にサントリーへ移籍したものの、前所属チームからリリースレター(移籍承諾書)が出なかったので、規定によって試合に出ることは叶わなかった。サンウルブズの一員としてスーパーラグビーには出場したものの、アピール不足もあり、まだ日本代表でのプレーはない。

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