2020.01.27

震災から25年。神戸製鋼が
「1.17」を背負い、大一番を制す

  • 斉藤健仁●取材・文・撮影 text & photo by Saito Kenji

 昨年行なわれたラグビーワールドカップの勢いそのままに、1月に開幕したトップリーグは日本各所で大いに盛り上がりを見せている。1月26日にはシーズン序盤の大一番、昨シーズン王者の神戸製鋼コベルコスティーラーズと同2位のサントリーサンゴリアスが激突した。

 昨シーズンのプレーオフ決勝と同カードということだけでなく、ワールドカップに出場した日本代表9人や世界的スター選手が出場することもあり、ノエビアスタジアム神戸の前売り券は完売。期待の高さがうかがえた。

神戸製鋼の中島イシレリ(左)とラファエレ ティモシー(右) 神戸製鋼はPR(プロップ)中島イシレリ、CTB(センター)ラファエレ ティモシー、FB(フルバック)山中亮平の3人が先発。2試合連続トライを挙げている新人WTB(ウィング)アタアタ・モエアキオラは控えに名を連ねた。

 一方のサントリーは、SH(スクラフハーム)流大(ながれ・ゆたか)とFB松島幸太朗が3試合連続で先発。CTB中村亮土が今シーズン初先発、HO(フッカー)北出卓也とFL(フランカー)ツイ ヘンドリックはベンチに入り、日本代表5人全員が顔を揃えた。

 そのほかにも、神戸製鋼には「オールブラックス」ニュージーランド代表のレジェンドでワールドラグビー年間最優秀選手賞を3度受賞したSO(スタンドオフ)ダン・カーター、2014年の年間最優秀選手賞に輝いたオールブラックスのLO(ロック)ブロディ・レタリック、サントリーにはオーストラリア代表の世界最高峰CTBサム・ケレヴィが先発。スタジアムには26,312人もの大観客が集った。

 この試合、神戸製鋼にはどうしても負けられない……負けたくない理由があった。1995年1月17日、あの阪神淡路大震災から四半世紀――。今年は地元・神戸にとって、節目のシーズンだからだ。

 さかのぼること25年前、震災で緊急停止した神戸製鉄所の「第三高炉」を、神戸製鋼の男たちは命がけで守った。その復興の象徴のひとつである「第三高炉」を今シーズン、神戸製鋼は深紅のジャージーにあしらった。