2020.01.29

ラグビーW杯成功も現状に危機感。
新リーグ発足へ重要な「参入要件」

  • 松瀬 学●文 text Matsuse Manabu
  • 齋藤龍太郎●写真 photo by Saito Ryutaro

 ラグビーワールドカップ(W杯)による盛り上がりを日本ラグビーの発展にどうつなげるのか。社会人のトップリーグ(TL)を発展解消して2021年秋に開幕する新たなリーグのカタチが見えてきた。日本ラグビー協会は1月28日、新リーグの参入要件を発表した。

左から、太田治氏(トップリーグチェアマン) 、谷口真由美氏(日本ラグビー協会理事) 、岩渕健輔氏(日本ラグビー協会専務理事) 、清宮克幸氏(日本ラグビー協会副会長) ポイントは、①参加団体は事業機能を持つこと、つまり「稼げる組織」として自立すること、②企業チーム以外にも門戸を開くこと、③チーム数は1部、2部とも、8~12チームで構成すること、④地域密着を目指し、チーム名に地域名を入れること、⑤本拠の地域を決めてホームゲームを開催できるスタジアムを確保し、1試合あたり15000人の観客動員を目指すこと、である。

 そもそも、なぜ、現行のトップリーグのままではダメなのか。日本ラグビー協会の岩渕健輔専務理事は、30年以内にラグビーW杯を日本に再招致する方針を踏まえ、「ラグビーそのものが日本の中で意味あるものになっていくように、30年後もファンに愛されて、発展する、また代表が強くあり続けるため」と説明し、次のように続けた。

「(日本代表の)競技力を高めるためには、国内リーグのレベルをより高め、競技力を高めるリーグに変えていく必要があります。また日本ラグビーが持っている大きなコンテンツのひとつとして、準備室、法人を立ち上げて、ラグビー協会ではできないようなスピード感を持って進めていく必要があると思っています。今のトップリーグがさらに発展しないと、この先、日本ラグビーの発展は難しいということから今回の決断に至りました」

 新リーグのマーケティング準備室長を兼任する日本協会の清宮克幸副会長は、「なぜ(副会長を)受けたのかというと、(日本ラグビーの)危機感からです」と言った。

「このままでは日本のラグビーが、ラグビーの未来が...。自分のチカラが何かしらのカタチで発揮できるんじゃないかというのが、僕の動機なので。まだリーグのカタチも最終的な部分も決まってないので、いくらぐらいのスポンサーが付くとか、放映権が付くとか見えないですね。ただ、こういうカタチになると、こうなるというのは僕の中にしっかりあります」