2019.10.10

日本の予選プール突破なるか。
スコットランドは控え中心でこれだけ強い

  • 斉藤健仁●取材・文 text by Saito Kenji
  • photo by AFLO

「スコットランド代表、強し……」。日本代表にそう印象づける試合となった。

 ベスト8争いも佳境に入ってきたラグビーワールドカップ。10月9日には予選プールAのスコットランド代表(世界ランキング9位)とロシア代表(同20位)が静岡・小笠山総合運動公園エコパスタジアムで対戦した。

「松島幸太朗との対戦が楽しみ」と語るWTBダーシー・グラハム 中3日の10月13日、スコットランド代表は日本代表との対戦が控えている。ロシア代表との一戦で引き分けや黒星を喫すると、日本代表のベスト8が決定。しかも、スコットランド代表は勝っても4トライ以上のボーナスポイントを取らなければ、かなり不利な状況で最終戦を迎えてしまう……。

 そんななか、スコットランド代表を率いるグレガー・タウンゼントHC(ヘッドコーチ)は賭けに出た。

「ロシア代表戦と日本代表戦の準備を、同時に進める」。決勝トーナメント進出をかけた日本代表戦まで中3日という日程を考慮し、9月30日に34-0で快勝したサモア代表戦から14名の先発メンバーを変更して臨んだのだ。

 SH(スクラフハーフ)グレイグ・レイドロー、SO(スタンドオフ)フィン・ラッセル、FB(フルバック)スチュアート・ホッグ……世界的に名を馳せる面々はメンバー外。また、LO(ロック)グラント・ギルクリストやLOジョニー・グレイといった主力FWもスタメンから外れた。

 ハーフ団を仕切るのは、24歳のSHジョージ・ホーンと、23歳のSOアダム・ヘイスティングズ。若手ふたりがスタメン起用された。サモア戦に続いて先発したのは、22歳の若きスピードスターWTB(ウィング)ダーシー・グラハムのみだ。

 スコットランドラグビーをサポートし続ける英国・アン王女もスタジアムで見守るなか、平日の16時15分キックオフながら44123人の大観衆を前に試合が始まった。

 2015年ワールドカップを率いたニュージーランド出身のヴァーン・コッターHC時代から、スコットランド代表はパス、ラン、キックを交えたラグビーを推進している。この日も攻撃ラグビーを貫いてきた。