エディーが指摘。日本が8強へ必要なのは「パフォーマンスの一貫性」

  • text&photo by Tokuhara Kai

 9月20日、ラグビーワールドカップが開幕した。今大会、ラグビーの母国・イングランド代表を率いるのが、前回大会で日本代表のヘッドコーチ(以下HC)として南アフリカを破る快挙を演出したエディー・ジョーンズ氏だ。開幕前に語った、ラグビー界屈指の名将が見る日本代表の現在地、そして日本で初開催されるラグビーワールドカップの意義とは?
──まずはエディーさんの目から見て、今回のワールドカップが日本で開催される意義はどのようなところにありますか?

 非常に多くの意義がありますね。何より日本代表チームのレベルを飛躍的に向上させることができる絶好の機会ですし、また多くの国々に日本のラグビー文化そのものをアピールできるという点で大きなメリットがあると考えています。日本は現在のところ"ラグビー大国"とは言えないものの、このワールドカップ開催によって世界のラグビーシーン全体における位置づけをぐっと高めることができるでしょう。

──4年前の前回大会でエディーさん率いる日本代表が南アフリカを破る快挙を成し遂げたことが今なお記憶に新しいですが、今回イングランド代表HCとして日本に"凱旋" するにあたってどんな思いがありますか?

 日本が今大会のホスト国であることを私としても非常に誇りに感じていますし、そこに今度はラグビーの母国イングランドの代表チームを率いて臨めることにワクワクしています。強豪国を率いる重圧というのはもちろんありますが、プレッシャーも含めて楽しみたいと思っていますよ。HCとしてチームの方針をここで明かすわけにはいきませんが、私たちが今大会ですべきことはすでに明確になっていますし、勝利できると確信しています。ですから、日本のファンの皆さんには、日本代表だけでなく、ぜひイングランド代表も応援してほしいですね。

──イングランド代表はワールドカップ優勝国の1つでもある世界屈指の強豪ですが、今大会はどのような戦いを見せてくれますか?

 パワーのある強力なフォワード陣を擁しながらも非常に秩序があって組織力の高いチームに仕上がっていると自負していますし、また得点源となるWTB(ウィング)にとても優秀な選手たちが揃っています。スピードとインテンシティ、戦術理解力をバランスよく備えたオーソドックスなチームであり、かつパフォーマンスの一貫性もあります。また、伝統的にイングランドの選手たちは、プレッシャーがかかればかかるほど良いパフォーマンスを発揮できる"ブルドッグの精神"を持っているので、そのあたりにもHCとしては期待しています。

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