東海大仰星にリベンジ。5試合311得点の東福岡が高校ラグビー3冠 (3ページ目)

  • 斉藤健仁●取材・文・撮影 text & photo by Saito Kenji

 接戦が予想された決勝戦。東福岡は「準々決勝、準決勝は相手どうこうのラグビーをしていたので、FWとBKが連係するラグビーをして開始1分でトライを獲りに行こう」(LO箸本キャプテン)と意気込んで臨んだ。準決勝までの東福岡は、FWでまず近場を崩してからBKで外に攻めるというラグビーを展開していた。しかし、決勝戦ではいきなりボールを左右に大きく動かし、開始から10分間、東海大仰星を相手に攻め続けた。

 先制点を挙げたのは東福岡。前半19分、相手がノックオンしたボールをCTB(センター)森勇登(3年)が拾い上げ、ステップやハンドオフを交えて60m走りきってトライを奪った。

 準決勝で左ひざを痛めていたBKリーダーのCTB森は、患部への痛み止め注射とテーピングを巻き、決勝の舞台に強行出場していたという。「花園で優勝するために3年間やってきたので、出ないわけにはいかなかった」との想いで、森は前半ラストでもボールとインゴールの間に身体を入れて相手のトライを阻止するなど、果敢なプレーを見せた。

 後半早々、東福岡は追加点を挙げたものの、東海大仰星も2トライを重ねて14-14の同点となる。さらに13分、東海大仰星は畳み掛けるように攻撃してきた。しかし、東福岡は相手のノックオンに乗じ、自陣22mライン付近から素早いカウンターアタックで反撃。2年生WTB(ウィング)焼山功雅がタックルを受けながらもつなぎ、最後は内側をフォローしていたCTB堀川優(3年)が50mを走り抜けてトライを奪った。

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