【ラグビー】スコットランド戦で見えた新生ジャパンの収穫と課題

  • 松瀬 学●文 text by Matsuse Manabu  齋藤龍太郎●写真 photo by Saito Ryutaro

 ケガの五郎丸歩はいない。昨年のワールドカップ(W杯)で主将を務めたリーチ・マイケルも、人気者の山田章仁もいない。

 18日夜の愛知・豊田スタジアム。それでも2万4000人のファンは熱い「ニッポン・コール」を送り続けた。空には満月。最後は歓声が深いため息に変わった。

 ラグビーの新生・日本代表は、スコットランドに13-26で敗れた。W杯での雪辱は成らなかった。マーク・ハメット・ヘッドコーチ(HC)代行は顔をゆがめた。

「試合の中盤あたりで非常にフラストレーションがたまるゲームでした。13人になったシーン以外は互角に戦えた。ディシプリン(規律)を守っていかないといけない」

 ラグビーは1チーム15人で戦う。なぜ13人になったかというと、日本代表のふたりが同時にシンビン(10分間の一時退場)をもらったからである。まず前半34分、モールへのオフサイドでフランカーのツイ・ヘンドリックがイエローカードをもらった。

 その3分後だった。日本はゴール前のピンチで、スコットランドにオープンに回された。相手のラストパスを、フルバック(FB)のホープ松田力也がインターセプトを狙うような格好ながら、そのボールを左手ではたき落とした。故意のノックオンでペナルティーをとられ、認定トライを献上することになった。

若手のホープ松田力也が奮闘若手のホープ松田力也が奮闘

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