2016.03.30

【ラグビー】今泉清氏が提唱「ワン・フォア・オール・ジャパンで」

  • 松瀬学●文 text by Matsuse Manabu
  • photo by Kyodo News

――まだ、このブームがラグビー文化にはなっていませんよね。

今泉 そりゃそうです。生活の一部にはなってないじゃないですか。例えば、ニュージーランドなら、オールブラックスのテストマッチが午後2時キックオフなら、正午にオールブラックスのOBが試合会場に出てきて、試合のプレビューをやりますよ。「今日は風が強い、ホームが有利だ」なんて言って。その日の気象条件の中でどういった展開のなるのかって。

また日本の場合、代表の試合があっても、地方のラグビーチームの人たちは同じ時間帯に練習試合をすることができます。ニュージーランドは違う。オールブラックスの試合があると、全国のクラブが午後2時のキックオフに合わせて、練習や試合を午前中に終わらせます。その後、クラブハウスで相手チームと一緒にビールを飲みながら、オールブラックスを応援するんです。それが文化です。

――なるほど。文化にしたいなら、日本代表の試合がある時、全国のラグビー関係者は一緒にその試合を見るようにしないと。

今泉 2019年W杯開催地の12カ所でパブリックビューイングやってくださいとお願いしてもいい。高校生のチームも、子供たちも、みんなで日本代表を応援してくださいって。やるのは、ラグビー協会かどうかはわかりませんが。去年のW杯で、大分は駅前でパブリックビューイングをやりました。初戦の南ア戦が700人、あとは深夜でも常に1000人を超えました。その前後で歴代の代表OBが解説をしてもいいでしょう。協会もラグビー関係者も、簡単にラグビーを文化にしたいと言っているんですけど、具体的にどうなることが文化ということかを誰も口にしていません。

――では、話題を日本代表に。新ヘッドコーチ(HC)はジェイミー・ジョセフ氏がなりました。どうですか。

今泉 これ以上の適任者はいないでしょ。選考過程はブラックボックスでわかりません。おそらく難しいハードルですが、チャレンジし甲斐があるとジェイミーは考えたのでしょう。