女子アナ殺到、グッズ売り上げ7倍......五郎丸フィーバーの真実 (2ページ目)

  • 斉藤健仁●文・写真 text & photo by Saito Kenji

 事前に約12000枚のチケットが完売と聞いていたが、前日の開幕戦同様に、時折雨が降る悪天候だったため、各企業に割り当てた分のチケット所持者の中には来ない人も多かったようだ。東海の3チームに対して7000枚を割り当て、そのうち約3000人はショートしてしまい、観客人数は8676人に留まったという(この数字は2試合合計で、1試合目で帰ったファンも少なからずいる)。

 瑞穂ラグビー場におけるラグビーの試合の最多動員記録となり、確かに通常の試合よりも人数が多かったのは事実だ。だが、この日に試合が行なわれた3会場の中では最も少ない観客で予想していたよりも、熱気を感じることはできなかった。ワールドカップを見て「ラグビーをスタジアムで見てみたい!」「五郎丸選手に会いたい!」と感じた新しいファンに対して、門戸を大きく広げることができなかったことは残念でならない。しかし、起こったことを悔やむよりも、今後の対応をどうするかが大事。協会と各チームがより連携を密にし、一般向けのチケットを増やし、当日券の販売などを早急に検討してほしいと思う。

 それでもヤマハ発動機のブースのグッズの売り上げは、通常の7倍以上だったという。ファンクラブ会員以外でも買っていく人が多く、ユニフォーム(20枚)、ボンチョ(50枚)、チームマフラー(70枚)、キーホルダー(60個)、ミニボール(50個)などは早々に完売してしまった。

 試合の方は予定通り、五郎丸が15番を背負って先発。前半4分にヤマハがトライを挙げ、早々にゴールのチャンスが訪れ、あの「五郎丸ポーズ」をとった。一斉にフラッシュが焚かれて、「おじさんがドレミファソラシドと言っていましたね()」(五郎丸)。ただ右サイドライン近くからと角度が難しいこともあり、決めることはできなかった。「プレッシャーはありませんでしたが、外す時は外します」(同)
※テレビ番組で、五郎丸がキックの助走時に心の中で「ドレミファソラシド」と唱えているという秘話が明かされた

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