【ラグビーW杯】予選プール最大の注目は「死のA組」だ! (3ページ目)

  • 斉藤健仁●取材・文 text by Saito Kenji  photo by AFLO

 一方、オーストラリア代表も強力なハーフ団を擁している。2014年にスーパーラグビーでワラタスを初優勝に導いたマイケル・チェイカHC率いるワラビーズの中軸には、SHニック・フィップスとSOバーナード・フォーリーの「ワラタス所属選手」を筆頭に、SHウィル・ゲニアやSOクエイド・クーパーを状況に応じて使い分けると予想される。

 今年のザ・ラグビーチャンピオンシップ(南半球4ヶ国対抗戦)で全勝優勝を遂げ、勢いに乗るワラビーズ。過去W杯7大会で決勝トーナメントに進めなかったことは一度もない。こちらも早々に負けられないだけに、予選プールAでも1位突破を狙ってくるだろう。

 対して、「レッド・ドラゴンズ」ことウェールズ代表は、大会直前というタイミングで悪夢が舞い込んできた。監督からの信頼の厚かったSHリース・ウェッブと、「世界最高のFB(フルバック)のひとり」と称されるリー・ハーフペニーのふたりが負傷し、代表メンバーから外れてしまったのである。その結果、予選プールAでは実力的に3番手という見方が強まっている。

 ただ、今大会のウェールズ代表にはFL(フランカー)サム・ウォーバートン主将、No.8(ナンバーエイト)トビー・ファレタウ、WTB(ウイング)ジョージ・ノースなど各ポジションにタレントが揃っているので、一矢報いる可能性は十分に秘めている。まずは9月26日、手負いとなった「赤い竜」が開催国に対してどんなラグビーを見せてくれるか、世界中が注目することになるだろう。

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