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【ラグビー】『ネバー・ビー・ハッピー』エディー・ジョーンズ流指導とは? (4ページ目)

  • 松瀬 学●文 text by Matsuse Manabu
  • 濱田陽守●写真 photo by Hamada Kiyoshi

――ハッピーにしないと言えば、W杯メンバーに入るため、選手はストレスを感じているでしょう。生き残りをかけていますよね。

「もっとチーム間の競争意識を高めていきたい。それが自分の能力を最大限、発揮することになるからです。これを乗り切ることができなければ、ワールドカップのプレッシャーに耐えることはできません」

――特にウイングなど競争が激しいですね。W杯メンバーは3人の予定。誰ですか?

「ははは。でも、そういう環境はいいことです。ヘスケス(カーン)以外はみな、日本人選手です。いま困っているのはバックロー(フランカー、No.8)です。(W杯メンバーを)争えるまでの能力を持った日本人が少ないからです。日本協会のルールだと、何人以上の外国出身者を使ってはいけないとの決まりはありません。でも、チームとして、外国出身者と日本人の人数のバランスをとることは大事です」

――えっ。エディーさんは常々、そのポジションで一番強い選手を選ぶと言ってきました。人数のバランスに配慮するのですか?

「もちろん、一番強い人を選ぶ。そうしなければいけない。ただ頭では、チームとしてのバランスは意識しています」

――先日の韓国戦(4月18日、56-30で勝利)の出来は20%、先の香港戦(5月2日、41-0で勝利)では21%に上がったと言いました。では、9日の韓国戦でプラス1%上積みするには、何が必要ですか

「セットピース(スクラム、ラインアウト)のコントロールです。ワールドカップでは2つの戦い方を想定しています。1つはセットピースを避けてプレーすること。南アフリカとスコットランドではセットピースでの勝ち目は薄い。もう1つは、セットピースを使って相手をドミネート(支配)することです。アメリカ、サモアに対しては、我々にセットピースのアドバンテージがある可能性が高いでしょう。スクラムは新しい試みを始めて5週間です。だから、次の韓国戦で、そこのエリアでの改善がみられたらうれしいですね」

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