2012.02.29

【ラグビー】トップリーグの大物助っ人たちが
日本ラグビー界にもたらしたもの

  • 向風見也●文 text by Mukai Fumiya
  • 井田新輔●写真 photo by Ida Shinsuke

トップリーグのプレイオフファイナルで3トライを決め、MVPを獲得した元オーストラリア代表のジョージ・スミス ここ数年、世界トップクラスのラガーが相次いで来日していたジャパンラグビートップリーグ。2011-2012シーズンも、昨秋のワールドカップ(W杯)ニュージーランド大会で躍動したビッグネームが数多く名を連ねた。

 まず、W杯で優勝したニュージーランド代表「オールブラックス」からは、ロックのブラッド・ソーンがサニックス、フルバックのミルズ・ムリアイナがNTTドコモ、センターのマア・ノヌーがリコーとそれぞれ契約。さらにイングランド代表のナンバーエイト、ジェームス・ハスケルもリコーへ。

 また、リーグ随一の選手層を誇るサントリーには、昨秋のワールドカップには出場していないがこれまでオーストラリア代表として110キャップを取得したフランカーのジョージ・スミス、南アフリカ代表のロックのダニー・ロッソウ、スクラムハーフのフーリー・デュプレアの3選手が加入。同じ南アフリカ代表のセンター、ジャック・フーリーはパナソニック(前・三洋電機)に入った。

 開幕前から話題となったこれらの世界クラスの大物たちは、日本ラグビー界にどんな影響を与えたのだろうか。

「オンとオフの切り替えがすばらしい。普段は本当に紳士的。練習が始まれば常に周りとコミュニケーションを取る。ミーティングで私たちが言ったことを繰り返し、繰り返し選手たちに言い続けるんです」
 
 新加入したフーリーの印象を聞かれ、パナソニックの中島則文監督はそう語った。実際、普段はやわらかい表情で話すフーリーだが、試合中は大声を張り、トライを決めたら派手なアクションも見せる。リーグ最終節では、東芝を相手に10-38と大量リードされた後半15分からグラウンドに立って、ノーサイド直前にトライを奪った。ゲームこそ25-59と大敗したが、最後まであきらめない姿勢を見せつけた。同じセンターでコンビを組む霜村誠一は、「ああいう状況でもあのパフォーマンス……すごい」と感心させられた。

 また、準備の大切さを周りに気づかせたのが、リコーのハスケルとノヌーだ。ふたりはワールドカップが終わって来日するまでの間に、チームのサインプレイをすべて覚えていたという。