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【卓球女子】石川佳純が語る王国・中国の異変 ナンバー1は不動も「選手層が少し薄くなっているようにも見えます」 (2ページ目)

  • 高樹ミナ●文 text by Takagi Mina

【大舞台で中国勢に勝つことは「1勝の重みと意義が違う」】

 中国の背中を追う日本は17歳の張本美和(木下グループ)が世界ランキング6位で日本人トップ。東京五輪で金・銀・銅メダルに輝きながら、その後に低迷した伊藤美誠(スターツ)が復調して8位につける。さらに、今年から国際ツアーに本格参戦した大藤沙月(ミキハウス)が9位と続く。

 パリ五輪シングルス銅メダルのエース・早田ひな(日本生命)は利き腕のケガの影響もあり、13位までランキングを下げている。そんななか、石川さんが「すばらしいメダルだった」と称賛するのが、伊藤が世界選手権ドーハで掴んだシングルスの銅メダルだ。

 伊藤は準々決勝で、過去2勝10敗と大きく負け越していた王芸迪を相手に、ゲームカウント4-1で快勝。続く準決勝で、世界女王の孫穎莎にストレートで敗れたものの、自身初となる世界選手権シングルスのメダルを獲得した。

「大舞台で中国に勝つというのは、国際ツアーで勝つのとは次元の違う難しさがあります。大会に懸ける思いだったり準備だったり、選手の力の入り方がまるで違うんです。特に今回の世界選手権は開幕の2週間以上も前に組み合わせが決まって対策を練られていた分、中国に勝つハードルはより高かったはずです」

 自身の経験も踏まえて語る石川さんは、「世界選手権や五輪での1勝は、重みと意義が違う」と力を込めた。

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