NFL史上最高QBブレイディ電撃移籍。ペイトリオッツを離れた真相は? (6ページ目)

  • 永塚和志●取材・文 text by Kaz Nagatsuka
  • photo by AFLO


 しかし......と思う。ブレイディはなぜ、これほどまでに成功を収めたペイトリオッツを離れる必要があったのか。

 ペイトリオッツでの20年間の成果は、ベリチックHCによる厳格な規律が敷かれていたからだ。しかし一方で、選手への評価は至極辛口だと言われ、それはブレイディに対しても例外ではなかったと言われている。

 ブレイディは「40歳代なかばまで現役としてプレーを続けたい」と明言し、キャリアの終焉はペイトリオッツでと考えていた。そのため、彼は複数年の契約を望んでいた。だが、球団側は首を縦に振らなかった。

 スーパーボウル出場9度、アメリカンフットボールカンファレンス(AFC)東地区優勝17度と、ブレイディはベリチックHCとともに北米プロスポーツ史上最高のダイナスティ(王朝)を築いてきた。だが、最後の数年、両者の関係性は冷えてしまっていたと言われている。

 年齢を重ねていくなか、ブレイディはで少しでも身体の衰えをカバーできるように、親しいトレーナーのアレックス・ゲレーロによるトレーニングメソッドをもとに「TB12」というトレーニングブランドを作った(TB12=トム・ブレイディのイニシャル&背番号12)。

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