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卓球の五輪代表争いがますます激化。
「3強」に割って入るのは?

  • 佐藤主祥●取材・文 text by Sato Kazuyoshi
  • photo by Kyodo News

 3月3日、ジャパントップ12卓球大会が宮城県・仙台市で行なわれた。男子は張本智和が決勝で水谷隼を下して初優勝。女子は石川佳純が伊藤美誠を破り、2年ぶり4度目の優勝を果たした。

 張本は、前年に決勝で敗れた水谷にリベンジを果たした格好だ。一方で、長らく日本のエースとして活躍してきた石川は、全日本選手権で2年連続3冠を達成するなど圧倒的な強さを誇る伊藤に意地を見せた。ゲームカウント4-2で勝利した瞬間に両手の拳を突き上げた姿からも、この大会にかける意気込みが伝わってきた。

伊藤を破ってジャパントップ12を制した石川伊藤を破ってジャパントップ12を制した石川 石川は、「美誠ちゃんは今の全日本チャンピオンなので、気持ちとしては日本選手のなかで誰とやるよりも思い切りできる。リードしていてもされていても、焦らずにしっかり自分のプレーができた」と、この日の勝因を挙げた。また、世界選手権に向けては「仲間でもあり、ライバルでもありますが、そんなチームメイトと共に頑張って世界一を目指したい」と力強く宣言した。

 ジャパントップ12以前に決定していた世界選手権のメンバー(2018年1月から1年間における、国際大会での成績や内容などを評価)は、男子が張本、水谷、丹羽孝希、吉村和弘で、女子は石川、伊藤、平野美宇、佐藤瞳。そこにジャパントップ12の前日に行なわれた男女の選考会を制した、森薗政崇、加藤美優が加わり、それぞれ男女5人が出場する。

 その世界選手権(個人戦)は、東京五輪代表の座を獲得するうえでもっとも重要な大会と言っても過言ではない。

 東京五輪の舞台に立つことができるのは3人で、そのうち2人は来年1月時点の世界ランキングの上位2名で決定。順位を上げるためには各国際大会に出場してポイントを獲得しなければならないのだが、世界卓球選手権はそのポイントが高い。

 世界選手権で優勝して得られるポイントは3000。2位で2550ポイント、ベスト4で1950ポイントを獲得できる。1年間に渡って行なわれるワールドツアー優勝時に得られるポイントと比較しても、もっとも格付けが高い「プラチナ」の大会が2250ポイント、「レギュラー」の大会が1800ポイントで、年末に行なわれる「グランドファイナル」でも2550ポイントであることから、世界卓球選手権はランキングを一気に上げる絶好の機会なのだ。

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