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日大アメフト事件。ラグビー大西先生の教えに思う「指導者の資質」 (4ページ目)

  • 松瀬学●文・写真 text & photo by Matsuse Manabu

 昨年11月には明治神宮野球大会(大学の部)を制し、37年ぶりの日本一に輝いた。古城監督はこう言っている。

「人間力野球というテーマで、人間力を持った人になりなさいと指導しています」

 だからチームの最低限のルールを守らない選手は、試合では使わない。上級生は下級生の面倒を見、互いのリスペクトを大事にしている。指導者と学生の距離は近い。

 大学の野球場のフェンスには青い垂れ幕が掛けられている。白字でこう書かれている。

<人間力野球 ~勝つにふさわしい選手、チームになって勝つ>

 話を冒頭の宮川選手の記者会見に戻す。高校時代、アメフトを大好きだった20歳は大学に入って、あまり好きではなくなったと打ち明けた。

――今後、アメフトは?

「もちろん、アメリカンフットボールを今後、僕が続けていく権利はないと思いますし......。まあ、この先、アメリカンフットボールをやるつもりもありません」

 なんたる不幸。むしろ彼は誤った指導に走った監督、コーチ、および教育的側面を忘れた運動部の犠牲者なのかもしれない。

◆あのレスリング女王が衝撃の惨敗。伊調馨は「早く負けろ」と言っていた>>

◆マギーが「一生の宝物」という腕時計。闘将はホンモノの監督だった>>

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