【NFL】プレイオフ開幕。スーパーボウルの舞台に立つチームはどこだ?

  • 永塚和志●文 text by Kaz Nagatsuka
  • photo by AFLO

注目は今季、全米を大いに沸かせたワシントン・レッドスキンズの新人QBロバート・グリフィン三世だ注目は今季、全米を大いに沸かせたワシントン・レッドスキンズの新人QBロバート・グリフィン三世だ【2012-13 NFLポストシーズン展望】

 カレンダーが『2013年』となった。年が明けたということは、NFLファンにとっては、「興奮と緊張のプレイオフの時期が来た」ということである。

 日本時間の1月6日から始まる今年のポストシーズンの特徴は、ルーキーを中心としたフレッシュな顔ぶれが多いことだ。NFL1~2年目の先発QBを擁するチームは、全12チーム中、実に半数の6チームもある。彼らが大舞台でどれだけ実力を出せるのか未知数なだけに、例年以上に今年のプレイオフは予想しづらい。

 また、各カンファレンスの地区数が3から4に変更となった2002年以降、シード順位の低いチームがシード上位チームを食ってスーパーボウルに進出するケースも増えている。例えば2008年、レギュラーシーズン9勝(7敗)にもかかわらず、スーパーボウルに進出したアリゾナ・カージナルス。あるいは2011年、プレイオフ進出すら危ぶまれながら、第6シードからすべてロードを制して頂点を掴み取ったグリーンベイ・パッカーズ。そして2007年と2012年、それぞれ第5、第4シードからNFL王者となったニューヨーク・ジャイアンツ......。これらのチームは1月のプレイオフにピークを迎え、レギュラーシーズンでのパフォーマンスを上回る試合内容でブラケット(トーナメント表)を駆け上がっていった。

 このような『シンデレラチーム』が生まれる確率は、年々高くなっていると言えるだろう。そんな読みづらい展開の中、どこがスーパーボウルの舞台にたどり着くことができるのか。まずはAFC(アメリカン・フットボール・カンファレンス)の出場チームから見てみると、昨春ドラフト全体1位指名で入団したQBアンドリュー・ラックを筆頭に、新人選手が奮闘して昨季2勝から11勝へと飛躍したインディアナポリス・コルツ(11勝5敗/AFCシード5位)、そしてシーズン中盤からディフェンス力を大幅にアップさせ、最後の8戦で7勝を挙げたシンシナティ・ベンガルズ(10勝6敗/AFCシード6位)が注目株だ。これらのチームは、いずれもシーズン後半から終盤にかけて連勝を重ねており、前述した傾向を踏まえるなら、今プレイオフの台風の目となる可能性は高い。

 対照的に、シード上位のヒューストン・テキサンズ(12勝4敗/AFCシード3位)やボルチモア・レイブンズ(10勝6敗/AFCシード4位)は、レギュラーシーズン終盤に失速してからのプレイオフ突入となった。両者とも上り調子とは言えないだけに、ワイルドカードでシード下位チームに食われても決して不思議ではない。

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