ツイッターフォロワー数76.4万人のフィリピン人、YOUは何しに日本へ? 実は八村塁と並ぶジョーダンブランド契約選手だった (6ページ目)

  • 永塚和志●取材・文 text by Kaz Nagatsuka
  • photo by ©︎SHIGA LAKES

 ファンから声をかけてもらえるのは本当にうれしいし、そういう時にはフィリピンの旗により誇りを感じる。僕以外にも、多くのフィリピン人が家族から離れて外国で一所懸命に仕事をしている。僕もそうしているひとりだから、フィリピン人としての誇りを感じるんだ。

 今はクリスマスシーズンで、フィリピンでは毎年この季節、盛大にお祝いをするんだけど、母国の家族のために脇目も振らずに働くフィリピン人のみんなのことをすごく尊敬している。だから、日本でファンたちから声をかけてもらう時は誇りを感じ、その気持ちをほかのフィリピン人にも捧げたいとすら思うよ」

── 滋賀にもフィリピンから働きに来ている人たちが大勢いるんですね。

「うん。数人に会ったことがあるよ。守山とか草津とか、場所はバラバラだけど。彼らはレイクスのホームゲームにも来てくれたりもする。京都や大阪などから僕らの試合を見に来てくれるフィリピン人もいるんだ」

── 滋賀にもフィリピン人のコミュニティがあるのですか?

「おそらくね。滋賀にいるフィリピン人は余暇で来ているわけじゃなくて、実際に住んで、コミュニティを形成していると思う。みんな働き者さ。仕事がある時はみんなヘトヘトだと思うんだけど、週末になれば集まったりしているんじゃないかな。僕もフィリピン人が近くにいてくれるとうれしいよ」

── そのフィリピンを離れて、日本でプレーする決断は難しかったのではないですか?(ラベナは2017年のドラフト1巡目全体2番目でフィリピンプロリーグ「PBA」のNLEXロード・ウォリアーズから指名を受けて入団した)

「そうだね、そんなに簡単ではなかった。海外でプレーすることは僕の夢ではあったけど、一方で、母、父、妹から離れるのは難しかったね。だけど、弟のサーディが僕より先に日本でプレーを始めていたから、日本に来ても家族がいるんだと思えて心強かったよ。

 自分に与えられた最大の機会を逃したくなかった。それは、サーディにも言えることだと思う。僕ら兄弟が同じ国でプレーしていることは心強いし、できるだけ連絡を取るようにしているよ」

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