2020.07.09

八村塁に求められるエースの役割。
「スリーも自信を持って打てる」

  • 杉浦大介●文 text by Sugiura Daisuke
  • photo by Kyodo News

 八村塁が残した最新の言葉の数々に、NBAという大舞台で1年近くを戦ってきた自信と成長、そして再びプレーできることになったことへの強烈な喜びを感じたのは、私だけではなかったはずだ。
リーグ再開後の活躍が期待されるウィザーズの八村 7月3日、八村はワシントン・ウィザーズが主催したシーズン再開前のズーム会見に登場。合計30分以上にわたり、日米のメディアからのさまざまな質問にじっくりと答えた。

「(中断中は)ずっとLAにいて、家でウェイトトレーニングしたり、ジムを何回か借りて使ったりしていました。あとは、チームのズームでのワークアウトセッションが毎日あったりとか、フィルムセッションがあったりしたので、ずっとそれをやって過ごしていました」

 新型コロナウイルスの影響による自粛期間中の生活を、八村はそう振り返った。そこで話したのは、中断中の練習方法やモチベーションの作り方、再開後の目標といったバスケットボールに関することだけではなかった。

「アメリカは何でも発言できる自由の国。NBA全体がひとつになって、人種についても話している。そういうリーグにいられて誇りに思います」

 人種差別のデモに参加した意図を尋ねられた際には、そのように慎重に言葉を探して答えた。

 さらに開催延期になった東京五輪については、「夢であり、大きな目標」であると語り、「チャンスがあればもちろんプレーしたい」と希望を述べた。一方、中断中に楽しんだことについて聞かれると、お気に入りのゲーム『Call of Duty』が「うまくなった」と、まだ22歳の若者らしい屈託のない言葉を返した。

 ウィザーズに入団してからの八村は多くのインタビューをこなしてきたが、特にシーズン中の囲み取材は短いやりとりで終わることが多かった。長いシーズンの疲れや緊張に加え、まだルーキーであることのプレッシャーもあったのだろう。