出てこい八村塁、渡邊雄太に続くスター。4年目のBリーグ開幕

  • 水野光博●取材・文 text by Mizuno Mitsuhiro
  • photo by AFLO

 10月3日、いよいよB1リーグが開幕する。4シーズン目の優勝争いを予想するにあたり、まず気になるテーマがこれだ。

「アルバルク東京(東地区3位・全体7位/昨季成績、以下同)の3連覇に黄信号が点滅か?」

昨季のBリーグ新人王に輝いたシーホース三河の岡田侑大昨季のBリーグ新人王に輝いたシーホース三河の岡田侑大 昨年のBリーグファイナルでMVPを獲得し、ワールドカップでも日本代表として活躍した馬場雄大(SF)がダラス・マーベリックスからのオファーを受け、チームを離脱することになった。日本バスケ界にとっては大きな価値のある挑戦だが、東京の戦力ダウンは間逃れない。

※ポジションの略称=PG(ポイントガード)、SG(シューティングガード)、SF(スモールフォワード)、PF(パワーフォワード)、C(センター)。

 それでも、9月24日からタイで開催されたアジアクラブNo.1を決めるアジアチャンピオンズカップで、東京は初優勝を飾った。その強さは疑いようがない。

 3連覇のキーマンになりそうなのは、新加入の須田侑太郎(SG・SF)だろう。198cmの馬場と比べると、187cmの須田はサイズダウンこそするものの、馬場同様にディフェンス力に定評がある。

 さらに、馬場はリーグ随一のスラッシャーだったが、アウトサイドシュートに安定性を欠くことがあった。それに比べ、須田は安定感のあるシュータータイプ。スムーズに須田がチームにアジャストし、ハードな練習で知られるルカ・パヴィチェヴィッチHC(ヘッドコーチ)の指導でひと皮むければ、アルバルク東京の3連覇も見えてくるだろう。

 もちろん、東京を王座から引きずり降ろそうと、多くのチームが牙を研いでいる。その筆頭は、2シーズン連続してファイナルで東京に敗れた千葉ジェッツ(東地区1位・全体1位)だ。

 主力だった石井講祐(SG/サンロッカーズ渋谷)やアキ・チェンバース(SF/横浜ビー・コルセアーズ)を放出するも、コー・フリッピン(PG・SG)と晴山ケビン(SF)を補強し、チーム力は維持している。また、7月末に右手第4中手骨を骨折した富樫勇樹(PG)が、ようやく戦線復帰した。

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