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レブロンとレイカーズの誤算。
不協和音が響きプレーオフ進出が絶望的 (3ページ目)

  • 杉浦大介●文 text by Sugiura Daisuke
  • photo by Getty Image

 レブロンの"復権"も、必ずしも楽観はできない。昨年末のケガは返す返すも残念だったが、34歳という年齢、これまで身体にかかってきた負荷を考えれば、故障による長期離脱は単なる不運とは言い切れない。

 平均27.5得点、8.0アシスト、8.5リバウンドという個人成績は依然として超ハイレベルだとしても、ディフェンス面ではほころびも散見するようになった。ヤニス・アデトクンボ(ミルウォーキー・バックス)、ケビン・デュラントらの充実もあって、「レブロンはもうNo.1プレイヤーではないのではないか」といった声も聞こえてきている。

「今夏のことはもちろん考えているよ。プレーオフからこれだけ離された位置にいて、出場できないとなれば残念だ。今後に関して真っ先に考えているのは、体調を整えること。(プレーオフに出場しない場合は)いつもより2カ月多く体調を整える時間がある。肉体的にも精神的にもリフレッシュすることが、僕にとっての17年目のカギになる。そのことは楽しみにしているよ」

 レブロン自身のそんな言葉にあるように、プレーオフ進出を逃した時の不幸中の幸いは、これまで以上に身体を休められることだ。過去8年はすべてファイナルが行なわれる6月中旬までプレーを続けたが、今年は4月でシーズン終了。おかげで休養、調整に長い時間をかけ、来シーズンに備えることができる。まだ力を残していることを示すために、準備万端で迎える来季は極めて意味深い1年になるだろう。

 背番号23が久々に経験した試練のシーズンは、"終わりの始まり"なのか。それとも、「名門レイカーズを復活させる」という新たなグロリアスロードの序章に過ぎないのか。その答えは来季に見えてくる。今オフシーズンから来季にかけて、レブロンとレイカーズの行方から目が離せない。

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