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無敵のNBA王者・ウォリアーズに忍び寄る
「スター軍団崩壊」の足音 (2ページ目)

  • 水野光博●文 text by Mizuno Mitsuhiro
  • photo by AFLO

 4勝1敗とスウィープこそ免れたものの、イースタン・カンファレンスを圧勝で制したクリーブランド・キャバリアーズですら、一矢報いるので精一杯。それほどまでに、ウォリアーズの強さは異次元だった。

 第1戦、113-91。シリーズはウォリアーズの圧勝で幕を開けた。第2戦、ウォリアーズは20ターンオーバーを記録しながらも132-113。ふたたびの圧勝劇だった。試合後、トンプソンはこう言った。

「ターンオーバーを10から15にしていれば140点は獲れた」

 レギュラーシーズン、ウォリアーズの1試合平均ターンオーバー数は13.6。ウォリアーズは「ミスをしなければ」ではなく、いつもどおりにプレーすれば、冗談ではなく140点を獲れる攻撃力を持っている。その自信が攻守において、ウォリアーズの選手には余裕を、対するキャブスの選手には焦りを生んでいたように思えてならない。

 もちろんキャブスには、プレーオフに入り大車輪の活躍を見せるレブロン、さらには1on1で無類の強さを発揮するカイリー・アービング(PG)がいる。さすがのウォリアーズも、彼らに対して何らかの対策を練るかと思われた。だが、それもまったくの的外れだった。

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